技術紹介

CMOSens® – 当社センサーソリューションの中核

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センサー技術とデジタル処理を1枚の小さな チップに融合

当社のマイクロセンサー構造は、対象を絞ったマイクロシステム技術のプロセスステップにより特別に開発された特許取得済みの半導体チップで作られており、センサー素子とアナログおよびデジタル処理回路を1つの小さなCMOSシリコンチップに融合できます。

特許取得済み技術

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当社のマイクロセンサー構造は、対象を絞ったマイクロシステム技術のプロセスステップにより特別に開発された特許取得済みの半導体チップで作られており、センサー素子とアナログおよびデジタル処理回路を1つの小さなCMOSシリコンチップに融合できます。

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CMOSens®は、影響を受けやすいアナログセンサー信号をその場で干渉を受けずに最高精度で増幅してデジタル化できるため、最高測定精度を保証します。 故障しやすいはんだ付け接合部をなくし、ユーザーに優れた長期安定性のメリットをもたらします。

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半導体製造の標準として、CMOSは信頼性の高い大量生産向けに最適化されています。小型化によって、システムのコストとサイズも従来のセンサーと比べて低減されています。センシリオンのセンサーシステムは完全に校正されているため、コストと時間のかかる校正手順は不要です。

MOXSens®およびPASens®の拡張性

MOXSens®

MOXSens®は、CMOSens®プラット フォームを金属酸化物ベースのセンサー技術と組み合わせることで、VOC測定の感度と信頼性を高めます。

PASens®

PASens®は、CO₂測定でCMOSens®プ ラットフォームを光音響センサーの原理と組み合わせることで、性能を損なわずに大幅な小型化を実現できます。

それぞれの測定原理に対する技術

容量測定原理

センシリオンの相対湿度センサーは、静電容量測定原理に基づいています。センサー素子は、誘電体が高分子から成るコンデンサで構成されています。これが周囲環境の相対湿度に比例して水分子を吸収したり放出したりします。ここで生じる誘電率の変化が、コンデンサの電気容量を変え、その変化を電子回路で測定できます。温度はダイオードで測定可能です。

 

露点

温度センサーは湿度センサーとともにユニットを形成しており、空間的に離れた2つの測定信号による誤差を許容する必要なく、さらに正確な露点の判定が可能になっています。わずか数平方ミリメートルの面積において、CMOSens®技術はセンサー素子を、信号増幅ユニット、アナログデジタル変換、校正データメモリ、デジタルの互換バス(I2C)インターフェースとつなぎ合わせることに成功しました。そして、1つの筐体内に格納できた全ての機能は、標準化された表面実装技術で搭載できます。

 

安定性と性能

湿度センサーは過酷な環境条件でも完全に動作し、組み込まれたESD保護ダイオードで簡単に処理できます。センサー素子で測定された信号が近くの回路で増幅されるため、高い信号強度と信頼できる長期安定性を備えたチップ設計が可能です。アナログ‐デジタル変換がチップに組み込まれているため、信号は干渉の影響をほとんど受けず、このことが高い電磁両立性に反映されています。信号の伝送中、チェックサムが生成されることでセキュリティが高まり、保存された調整データによって、センサーの仕様は変わらない状態で100%の互換性が保証されます。

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化学抵抗測定原理

金属酸化物ガスセンサーは、ホットプレートの上部にある2つの電極に挟まれた金属酸化物粒子の薄膜で構成されます。金属酸化物を加熱すると、負に帯電した酸素種が金属酸化物の表面に吸収されます。表面の酸素種は周囲のターゲットガスと反応して、電子を金属酸化物の薄膜に放出し、金属酸化物層の電気抵抗率を変化させます。抵抗率の変化は2つの電極間で測定され、周囲のターゲットガスの濃度の影響を直接受けます。

 

マルチピクセルガス検出プラットフォーム

マルチピクセルガス検出プラットフォームは、非常に小さなDFNパッケージに4つの金属酸化物検出層(「ピクセル」という)を組み込んでいます。マイクロコントローラーに直接接続できるデジタルI2Cインターフェースを備えた1つのチップでセンサーシステム全体を提供し、迅速かつコスト効果の高い設計導入が可能です。個別に温度制御された4つのマイクロホットプレートにより、4つのセンサーピクセルは安定して動作します。ピクセルのセンサー信号は、オンチップのアルゴリズムによって、事前にデジタル信号処理されます。

 

MOXSens®技術

最適化された金属酸化物検出層をセンシリオンのマルチピクセルガス検出プラットフォームと組み合わせることで、シロキサンによる汚染に対する独自の耐性を持ちます。センシリオンのMOXSens®技術により、室内空気環境での揮発性有機化合物(VOC)などの大気汚染物質の高精度で信頼性の高いガス測定が可能になります。

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光音響検出原理

SCD4x製品ラインは、光音響測定原理に基づいており、センサーの性能を損なうことなく光学測定セルを大幅に小型化できます。狭帯域光が測定セルに照射され、その光をCO2分子が吸収します。その結果、分子の並進運動エネルギーが増加し、それに応じて光学セル内の圧力も増加します。光源を変調することで、光音響信号と呼ばれる光学セル内の圧力に周期的な変化が生じ、これをマイクロフォンで測定します。


PASens®技術

革新的なPASens®技術は、センシリオンが環境センサーの高度な統合を行ってきた経験に基づいています。

  • 革新的なPASens®技術は、センシリオンが環境センサーの高度な統合を行ってきた経験に基づいています。
  • 高いエネルギー効率と非常に優れた長期安定性は、センシリオンのMEMS IRエミッターによって実現されています。
    湿度センサーを組み込むことで、幅広い相対湿度と温度範囲で精度よくCO2を測定できます。
  • 最大精度と最小ノイズ値は、最適化されたシグナルプロセッサーによって実現されています。
  • センサーの圧倒的な堅牢性は、全てのセンサー部品を覆う金属キャップによって実現されています。

 

光学式非分散赤外線吸収法(NDIR)

非分散赤外線吸収法(NDIR)の測定原理は、ターゲットガスによる赤外線の吸収に基づいています。NDIRセンサーは、狭帯域の赤外線エミッターと検出器で構成され、特定の波長の赤外線が周囲の空気に吸収された量を測定します。この測定値を使用して、特定のガスの濃度を計算します。

 

デュアルチャンネル原理

SCD30はデュアルチャンネル測定原理に基づいています。内蔵のリファレンスチャンネルによって、センサーのドリフトが自動補正されるため、センサーの長期安定性に優れています。非常に優れた測定精度は、センシリオンのCMOSens検出器によって実現されています。測定セルをPCBに統合することで、薄いセンサー設計が可能になっています。SCD30は湿度センサーを組み込んでいるため、CO2濃度に加えて周囲の湿度と温度を測定します。

 

導電率

センサーは混合ガスの熱伝導率(TC)を測定することで、その成分を判定できます。STC31は、ガス透過性膜によって保護された測定チャンバーにヒーターと温度センサーを設置することで、空気の熱伝導率を測定します。CO2の熱伝導率は空気より低いため、CO2の含有量が多いと温度センサーの温度が低下します。当社はマイクロサーマル熱フローセンサーに関する幅広い知識に基づいて、この温度変化を空気中のCO2濃度として正確に定量化数値化するガスモデルを開発しました。

 

幅広い測定範囲

センシリオンのCMOSens®技術に基づいて、完全に校正されたSTC31はセンシリオンのCO2センサーの可能性を広げます。STC31は、熱伝導率(TC)測定原理と組み合わせることで、は空気中の100%までのCO2を測定できます。熱伝導率はガスの周辺条件の影響を受けるため、センサーには補正アルゴリズムが組み込まれています。ガスの温度、湿度、周囲の圧力の正確な情報があれば、センサーはそれらの影響を補正して正確かつ信頼性の高い測定を可能にします。

 

非常に優れた応答時間/低電力モード

最適化されたセンサー形状により、ヒーターと温度センサーの間で少量のガスを拡散させるだけで温度変化を引き起こすことができるため、応答時間が非常に高速になります。同時に、1チップに全ての機能を統合しており、温度センサーも高感度であるため、「低電力モード」が可能でバッテリー駆動デバイスにも設置できます。

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Photoacoustic NDIR (PA)

PA uses a pulsed IR light source that emits wavelengths absorbed by CO2. Absorption of light by CO2 molecules leads to additional molecular vibration, increasing the pressure in the measurement cell. As the light source is pulsed, this pressure increase occurs periodically, creating an acoustic wave. The more CO2 molecules present, the larger the amplitude of the acoustic wave. This is measured by a microphone to calculate CO2 concentration. 

 

PASens® Technology

The innovative PASens® Technology is based on Sensirion's experience in realizing high integration of environmental sensors:

  • High energy efficiency and exceptional long-term stability are enabled thanks to Sensirion's MEMS IR emitter.
  • The integrated humidity sensor enables accurate CO₂ measurements over a wide relative humidity and temperature range. 
  • Highest accuracy and lowest noise values are achieved thanks to the optimized signal processor. 
  • Unbeatable sensor robustness is realized thanks to the metal cap covering all sensor components.
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Thermal conductivity

TC is based on the inherent thermal conductivity of all gases. With a thorough understanding of the gas compo­sition in ambient environments, subtle changes in gas con­centrations can be detected. The measurement principle is based on heating the air within a measurement cavity and sensing the heat transfer with a temperature sensor.

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Wide measurement range

Based on Sensirion’s CMOSens® Technology and thermal conductivity (TC) measurement principle, our CO₂ sensors cover a wide measurement range. The fully calibrated STC31-C enables highly accurate measurements of CO₂ concentrations up to 100% in air, making it ideal for high-concentration applications such as breath analysis or leakage detection. The compact STCC4 complements this by providing precise monitoring of typical indoor CO₂ levels, supporting applications such as air quality and ventilation control. Both sensors include built-in compensation algorithms using external sensor data to account for temperature, humidity, and pressure, ensuring accurate and reliable CO₂ measurements across a broad range of applications.

 

Exceptional response time / Low Power Mode

The optimized sensor geometry enables very fast response times, as only a small amount of gas needs to diffuse between the heater and the temperature sensor to trigger a temperature change. At the same time, the integration of all functions on one chip and the high sensitivity of the temperature sensor enables a "low power mode", which allows installation in battery-powered devices.

光レーザーによる測定原理

この測定原理は、レーザー光の拡散に基づいています。空気の流れは、ファンによってセンサー内部に生成されます。この気流は、周囲の空気中の粒子状物質をセンサーの入口から出口まで運びます。フォトダイオード付近で、気流中の粒子が集束したレーザービームを通過し、レーザーの光を散乱させます。フォトダイオードは、この散乱光を電気信号に変換し、さらに内部マイクロコントローラーでアルゴリズムを使って物質の質量と濃度の出力値に変換されます。

 

防塵性

センシリオンのエンジニアは20年にわたって数多くの条件の厳しい市場や用途に向けてフローセンサーを設計してきた経験に基づいて、革新的な独自のフローガイダンス技術を開発してきました。その経験を活かして、光学部品のほこり塵や汚れの付着を防止し、非常に優れた長期安定性を実現しています。 

 

性能

センシリオンの独自のアルゴリズムには、粒子の種類に関係なくサイズクラスを判定できる新しいコンセプトが使用されており、質量濃度の測定が大幅に改善されています。これによって、エアロゾルの識別精度が向上し、幅広い環境条件で非常に正確な測定が可能になっています。 

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電気化学測定原理

SFA30は、交差感受性を最小限にし、優れた長期安定性を実現するアンペロメトリー電気化学測定原理に基づいています。作用電極でホルムアルデヒドが分解され、対電極と作用電極の間に電流が流れます。この電流はホルムアルデヒドの濃度に比例しています。センシリオン独自の化学的特性によって、このセンサーはホルムアルデヒドを他のVOCから選択することができます。

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熱式測定原理

液体フローは熱式測定原理で測定されます。制御可能なヒーターが圧力の安定した薄膜の中央に設置され、温度センサーがそのフローの上流と下流に対称的に設置されています。フローがこの薄膜を通過すると、ヒーターの熱が下流の温度センサーまで送られ、結果として生じた温度差によって正確な測定信号が生成されます。マイクロ熱式フローセンサーは、この圧力の安定したガラスパッシベーション処理された薄膜をシリコンチップにエッチングして集積されています。

 

温度補償および完全校正

そのチップには、温度による影響を補償する温度センサーが搭載されています。この機能により、追加の補正センサーが不要になり、センシリオンの技術が非常にコスト効率の良い、スペースを節約できるソリューションとなります。さらに、デジタル処理回路と校正データ用のメモリがチップに集積されています。センシリオンセンサーは製造工程で全数校正されます。そのため、信号は完全に校正済みで線形化され、温度補償されています。

 

高い安定性と信頼性

CMOSens®技術に基づいた液体フローセンサーには様々なメリットがあり、安定性、信頼性、再現性に優れております。幅広い用途向けの校正済みの安定したセンサーにより、小流量(100 ml/min)から微小流量(nl/min)までの非常に正確で高速な測定が可能です。

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熱式測定原理

ガスフローは熱式測定原理で測定されます。制御可能なヒーターが圧力の安定した薄膜の中央に設置され、温度センサーがそのフローの上流と下流に対称的に設置されています。フローがこの薄膜を通過すると、ヒーターの熱が下流の温度センサーまで送られ、結果として生じた温度差によって正確な測定信号が生成されます。マイクロ熱式フローセンサーは、この圧力の安定したガラスパッシベーション処理された薄膜をシリコンチップにエッチングして集積されています。

 

高感度で双方向の測定

CMOSens®ガスフローセンサーは、小流量や微差圧に対する感度、オフセットドリフトやヒステリシス、設置方向、耐衝撃性及び温度変化に対して、従来のピエゾ抵抗薄膜を用いたセンサーを超える性能を発揮します。全てのセンサーが双方向で測定可能です。

 

温度補償および完全校正

そのチップには、温度による影響を補償する温度センサーが搭載されています。この機能により、追加の補正センサーが不要になり、センシリオンの技術が非常にコスト効率の良い、スペースを節約できるソリューションとなります。さらに、デジタル処理回路と校正データ用のメモリがチップに集積されています。センシリオンセンサーは製造工程で全数校正されます。そのため、信号は完全に校正済みで線形化され、温度補償されています。

 

様々なセンサーソリューション

熱式測定原理に基づいて、センシリオンはフローセンサー、マスフローコントローラー、微差圧センサーといった様々なガスフローセンサーソリューションを取り揃えています。それぞれのセンサーソリューションによって、お客様のシステムに実装するために必要な労力は異なります。液体フローセンサーやその制御ソリューションは、中小規模のプロジェクトに最も適しています。これらの場合、製品を迅速に市場に投入できるプラグアンドプレイのソリューションにメリットがあります。量産用途や特殊形状が必要な用途では、バイパス構成の微差圧センサーが最良の選択肢となります。

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